2014年10月07日

お腹に鍼(はり)をする理由(その2)

前回ではけがをした場合を例にして説明しましたが、今回は自律神経の乱れや、ホルモンバランスが崩れた際に起こる症状(偏頭痛、生理痛などの婦人科疾患、更年期障害など)についてのお腹の鍼の重要性を説明します。

まず胃腸などの内臓は自律神経が支配しています。自律神経は活動時や緊張した時に活動が高まる交感神経と、リラックスした時に活動が高まる副交感神経により調節されています。
交感神経が高まると胃腸の働きは抑制され、副交感神経が高まると逆に胃腸の働きは活発になります。この2つの神経によりバランスを保っているわけです。

日常生活でのストレスなどによって交感神経のスイッチが入ったままの状態になると、胃腸の働きは低下したままの状態になります。その状態が続くと胃腸の血流が悪くなり、冷えてさらに活動が低下するなどの悪循環になります。

そこでお腹に鍼をすることによって血流を改善し、この悪循環を断ち切ることができます。もちろん同時に全身調整の鍼で自律神経のバランスを整えていきます。

また卵巣や膵臓などの内臓はホルモンを分泌しています。鍼で刺激することによってホルモン分泌を促す効果が期待できます。もちろんこのホルモンの材料をつくりだすのも内臓の働きです。(前回の記事参照)

次回は東洋医学の観点から説明したいと思います。
posted by 続木はり院 at 21:01| 治療について