2015年02月20日

四肢末端型の冷え症

四肢末端型は下半身だけでなく、上半身の末端も冷えるタイプです。下半身型との違いは全体の熱エネルギー量が健康な人よりも少ない点です。
人間が正常に生活するためにはある一定の体温が必要です。体温が低下すると命を失う危険があるため、防衛反応として熱が外に逃げないようにするシステムが働きます。

そのシステムとは交感神経が緊張し、血管を収縮させて末端への血流を少なくすることにより、大事な内臓などを保護します。
(熱は血液が運んでいるため、皮膚表面の血流を少なくすると外へ逃げていく熱の量を減らすことができます。)

「四肢末端型」では全体の熱量が少ないため、この防衛システムが働きっぱなしになり手足が冷えてしまうという状態です。

対策としては熱の産生量を増やすためにしっかりと栄養をとることと、運動をして筋肉をきたえることです。筋肉は熱の生産工場だからです。
特にダイエットをしている女性は栄養が不足し、筋肉も落ちやすいので注意が必要です。

交感神経の緊張が原因のため、外から温めても効果はありません。しかし身体の中心部(お腹など)を温めると、脳が熱が十分にあると勘違いをして血管を拡張し、末端まで血液を送ることができます。

また交感神経が優位にあるためはり治療により身体をリラックスさせて交感神経の働きを抑えると冷えは改善されます。ただし上記のとおり日常生活の見直しをしないと根本的な解決にはなりません。
ですから当院でははり治療と同時に熱の産生量を増やすための日常生活での注意点などを説明させていただきます。

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posted by 続木はり院 at 20:58| 冷え症/冷え性