2015年10月19日

肝臓による血液循環の調節作用

肝臓には門脈という特殊な血管があるのをご存知でしょうか?胃や十二指腸、小腸などの消化器官はこの門脈によって肝臓とつながっています。以前紹介したように肝臓はとり入れた栄養分から物質を合成する代謝機能や、体に有害な物質を処理する解毒作用があるため、消化器官で吸収された大部分の栄養素はこの門脈を通って肝臓に送り届けられます。

そうして解毒作用や代謝機能により有害な物質は無害な物質へと変換され、老廃物なども浄化されて血液はキレイな状態となって再び全身の各組織へと送り届けられます。

1分間の間に肝臓を流れる血液の量は1.5Lで、1日では2,160Lにもなります。肝臓には血液が豊富に含まれているため豚やとりなどのレバーを食べると血のような味がします。鉄分が多く含まれているため貧血の人にはよくすすめられますが、東洋医学の考え方ではレバーに含まれる血は古くなって役に立たない古血としてみなされるので、食べ過ぎると体内に悪い血がたまる「瘀血(おけつ)」となるため注意が必要です。

私事で恐縮ですが、私はレバーが好物なのですが、食べ過ぎると当日か翌日に鼻血が出ることがあります。おそらく体の中の悪い血を外に出すための防衛反応なのでしょう。

他には横になったときに肝臓の血流量は多くなると言われています。そのためお酒を飲みすぎたときなど早くアルコールを分解したいときは横になって安静にするといいそうです。(ただし眠ってしまうと分解能は落ちるので注意!)

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posted by 続木はり院 at 21:26| 健康情報