2014年10月24日

瞑眩(めんげん)反応って何?

瞑眩(めんげん)反応とは治療後一時的に症状が強く出たり、だるさや眠気を感じることで好転反応とも呼ばれます。これは血液の循環がよくなったり代謝がよくなったために起こる反応で、身体が治ろうとしている状態です。ゆっくり休んで頂ければその後はすっきりとします。

また東洋的な観点から説明すると、日数が長く経過した病では体の奥底に悪いものが溜まった状態になっています。その状態を改善するにはその悪いものを外に出さなければいけません。排出される際にだるさや軽い発熱などの反応が起こります。人によっては鼻血が出たり、嘔吐する場合もあります。一例を挙げると、長い期間めまいで苦しまれていた患者さんで数回治療した後で突然吐き気を催し吐いたところ、すっかりめまいもなくなり元気を取り戻された方もいました。

ただこのケースでは仕事もできないほどの重い症状だったので反応も大きく出ましたが、軽度の肩こりや腰痛などの治療ではあったとしても少しだるくなったり眠たくなる程度なのでご安心ください。
posted by 続木はり院 at 21:18| 治療について

2014年10月21日

鍼灸の効果はどのくらいででるの?

治療効果の出方は症状や個人によって大きく異なります。症状の軽いもの、日の浅いものは治りも早く、1回の治療で改善されることが多いです。それに対して症状の重いもの、症状が出てから経過の長いものでは複数回の治療が必要となることがあります。

また鍼灸に対する反応が早い人と遅い人がいます。反応が早い人は治療効果が出るのも早く、治療中もしくは治療直後に症状の改善を実感されます。反応が遅い人では治療翌日、もしくは2〜3日ほど経ってから徐々に効果があらわれ改善されていきます。

症状では単純な筋肉の疲労が原因で生じた腰痛や肩こりなどは治りが早いですが、自律神経やホルモンバランスの乱れによって起こる症状は体質改善を要するため時間がかかります。

あと治療後1時的に症状が強く出てからその後改善されていくこともよくあります。これを瞑眩(めんげん)反応、好転反応といったりします。
治療後気になることがあれば遠慮なくお問い合わせください。
タグ:鍼灸
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2014年10月10日

お腹に鍼(はり)をする理由(その3)

東洋医学で最も重要視されるのが、おへその下にある丹田というところです。丹田はエネルギーの源で、よくお腹に力を入れるといいますが、これは丹田を意識するということです。
運動をするときでも、大きな声を出したり歌ったりするときでも(腹から声をだす)この丹田が重要になります。

鍼灸治療をするときにおいてはこの丹田が自然治癒力、生命の源となるわけですがら、この丹田を活性化させることがすべてと言っても過言ではありません。

丹田が充実したお腹はやわらかく弾力があり(つきたての餅のような感じ)温かみがあります。逆に弱ったお腹はペコペコして力がなく冷えています。

この丹田を充実させるためにお腹の鍼(はり)は欠かせないものとなります。

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お腹の鍼をする理由〜内臓調整の必要性〜
お腹の鍼をする理由(その2)
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2014年10月07日

お腹に鍼(はり)をする理由(その2)

前回ではけがをした場合を例にして説明しましたが、今回は自律神経の乱れや、ホルモンバランスが崩れた際に起こる症状(偏頭痛、生理痛などの婦人科疾患、更年期障害など)についてのお腹の鍼の重要性を説明します。

まず胃腸などの内臓は自律神経が支配しています。自律神経は活動時や緊張した時に活動が高まる交感神経と、リラックスした時に活動が高まる副交感神経により調節されています。
交感神経が高まると胃腸の働きは抑制され、副交感神経が高まると逆に胃腸の働きは活発になります。この2つの神経によりバランスを保っているわけです。

日常生活でのストレスなどによって交感神経のスイッチが入ったままの状態になると、胃腸の働きは低下したままの状態になります。その状態が続くと胃腸の血流が悪くなり、冷えてさらに活動が低下するなどの悪循環になります。

そこでお腹に鍼をすることによって血流を改善し、この悪循環を断ち切ることができます。もちろん同時に全身調整の鍼で自律神経のバランスを整えていきます。

また卵巣や膵臓などの内臓はホルモンを分泌しています。鍼で刺激することによってホルモン分泌を促す効果が期待できます。もちろんこのホルモンの材料をつくりだすのも内臓の働きです。(前回の記事参照)

次回は東洋医学の観点から説明したいと思います。
posted by 続木はり院 at 21:01| 治療について

2014年10月03日

お腹に鍼(はり)をする理由 〜内臓調整の必要性〜

患者さんから受ける質問で多いのがなぜお腹に鍼(はり)をするのか?というのがあります。肩こり、腰痛などでももちろん、手首の痛みや膝の痛みでもお腹に鍼をします。なぜ一見関係のなさそうなお腹に鍼をするのでしょうか?

その理由は、お腹は体の根っこになるからです。

例えばある部位をけがした場合、そこを修復するには材料が必要になります。その材料はどこからやってくるかというと、それは食べ物です。
口から入った食べ物は胃で分解され小腸で吸収されます。その栄養素は肝臓にて材料へと合成され、心臓のポンプ作用によって全身へ送り出され、必要なところへ届けられます。

このようにけがが治る過程には、見えないところで内臓が活躍しています。その内臓の働きを鍼で助けてあげることによって治りが早くなる効果が期待できます。

また見えないところで内臓が活躍しているということは、同時に知らず知らずの内に内臓も疲労しているということです。その内臓の疲れは体の不調としてあらわれます。肩こりや腰痛なども内臓の疲れが影響していることがあります。

症状を改善する際にはただつらいところだけに施術するのではなく、体の内側から整えていく必要があるのです。

お腹に鍼をする理由(その2)
posted by 続木はり院 at 20:59| 治療について