2015年04月10日

ストレスから身を守る臓器 〜副腎〜

みなさんは副腎という臓器をご存知ですか?これは腎臓の上にのっかっている小さな臓器です。腎臓は泌尿器として働きますが、副腎は泌尿器としての役割はなく、いくつかのホルモンを分泌しています。
今回は世間にあまり知られていない副腎を紹介したいと思います。

副腎からは糖質などの代謝に関するホルモンや興奮したときに血圧を上げるアドレナリン、そしてストレスに対抗するコルチゾールというホルモンを分泌します。
身体がストレスを受けるとコルチゾールを分泌し、血糖値を上昇させて体を動かすエネルギーを作り出します。そうして危機を乗り越えるわけです。

ところがコルチゾールが分泌されると同時に活性酸素が発生します。活性酸素は強力な酸化作用を持っており、体内に入ってきたウイルスなどを攻撃するといった役割がありますが、その一方で自らの細胞をサビつかせてしまい、疲労や老化の原因となります。
そのためここぞというときにはコルチゾールは必要ですが、基本的にはあまり出さない方がいいとされています。

そこで重要なのが同じく副腎から分泌されるDHEAというホルモンです。DHEAもストレスを受けたときにコルチゾールと同時に分泌されます。そしてDHEAは増えすぎたコルチゾールの量を元にもどしてくれます。
つまりDHEAは抗ストレスホルモンであると同時に抗酸化ホルモンでもあるわけです。

DHEAには他にもさまざまな役割を果たしています。その内容はまた次回に紹介します。
posted by 続木はり院 at 21:03| 健康情報

2015年03月24日

春が眠い理由

春になると昼間でもウトウトと眠くなったり、なんとなくだるく感じることがあると思いますが、なぜ春になると眠気を感じるのでしょうか?今回は春に体の中で起こっていることについて説明したいと思います。

冬から春になるにしたがって日もだんだんと長くなっていきます。その分日中の気温も高くなりますが早朝と夜の気温はまだ低いため、昼と夜との寒暖の差が大きくなります。

人の身体は気温が変化しても体温を一定に保つような仕組みができていますが、その体温を調節しているのが自律神経です。
そして春のように気温の変動が大きいときにはそれに対応するように自律神経が必死に働きます。そのため自律神経にもだんだんと疲れがきてしまいます。

自律神経には活動時に働く交感神経とリラックスするときに働く副交感神経の2つがあり、それをうまく切り替えて生活リズムを作り出しています。自律神経が疲れてその切り替えがうまくいかなくなると、本来昼間は交感神経が優位になって活動的になるはずが副交感神経が優位になってしまい、身体がリラックスした状態になってしまいます。
夜になると眠たくなるのも副交感神経の働きですから、昼間に副交感神経が働くと当然昼間でも眠たくなります。

それと同時に気温の変動が激しいということはそれだけ身体にもストレスを与えているわけですから、身体自体も疲労しているので、これもまた眠気を感じる原因となります。

予防としては基本的なこととなりますが、とにかく規則正しい生活をするということです。きまった時間に就寝・起床をして朝食をしっかりととりましょう。また朝起きたらカーテンを開けて光を浴びることにより体内時計を正しくリセットすることができます。

それでもまだ眠気を感じる場合は前述のように身体と自律神経が疲れているのでいつもより早めに就寝して疲労をしっかりととりましょう。

もちろんはり治療には自律神経の働きを調節する効果があるので昼間の眠気とだるさが気になる方はぜひ続木はり院までご相談ください。
posted by 続木はり院 at 21:39| 健康情報